ORIGIN
縁起
總願寺の縁起(起源・由来)について説明致します。
不動明王信仰と修験道のつながり
不動明王への信仰は、現世利益を求める庶民のあいだで広く根付いてきました。とりわけ、降魔・病気平癒などの加持祈祷を行う修験道において、不動明王は主尊として深く崇拝されてきました。 この不動明王信仰と修験道を結びつけたのが、三井寺の円珍(智証大師)です。三井寺は台密の拠点として本山派修験を統括しており、円珍をはじめとする密教僧侶が信仰した不動明王の忿怒の相が、荒ぶる神の力を求める修験者の精神と深く共鳴したとされています。 總願寺の縁起に「本尊不動明王を彫刻したのは智証大師円珍である」と伝えられているのも、こうした歴史的背景を踏まえれば自然なことといえます。このことは、不動ヶ岡不動尊の信仰に、近世以前から修験者が深く関わっていたことをうかがわせます。